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ポール・ギャリコ Archive

24:『ジェニィ』

ジェニィ ジェニィ
古沢 安二郎、Paul Gallico 他 (1979/07)
新潮社

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『ジェニィ』
ポール・ギャリコ 著
古沢 安二郎 訳
新潮文庫
463ページ

ネコが大好きな少年ピーターが交通事故にあい、気が付くとネコになってしまった。ネコ嫌いのばあやに追い出されピーターは旅にでる。そこで会った宿無しネコ、ジェニィとの冒険物語。

軍人で忙しく殆ど家にいない父親と、派手な遊びを好み子供を全く構わない母親への募る思いが随所に表れ、ピーターが両親(特に母親)を求め、甘えたがっていた事がわかる。
ネコの世界を知らないピーターに、ネコのいろはを教えるジェニィは、人間に飼われていた事もあったが裏切られ今では人間嫌い。しかしそんな彼女もピーターの純粋さ、優しさに触れ、人間を好きになっていく。そしてピーターはそんな彼女に母親のような安らぎとぬくもりを感じる。

始めはピーターがジェニィに寄りかかる関係であったのが、様々な経験を通じてたくましくなり、ジェニィが弱い女性らしさを見せ、ピーターに頼るようになるところも微笑ましい。野蛮な雄猫とジェニィを取り合い喧嘩をする場面も出てくるのだ。
ジェニィを通じて、理想の女性像を見ることもできる。
時に母親のように包み込み、遠くから見つめ、静かに寄り添う姿はなんと健気で愛おしい事か。ばあやがいなければ何も出来なかったピーターが、自ら考え行動し、他の雌猫に翻弄されつつもやはり愛しているのはジェニィだと、ジェニィを探し続ける場面は、大げさではあるけれど逞しく見える。


ネコ好きな著者らしく、ネコの動き、表情などがとても細かく描かれている。
そこも読む楽しさだと思う。

大人のための、童話。

18:『雪のひとひら』

雪のひとひら 雪のひとひら
ポール ギャリコ (1997/11)
新潮社

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『雪のひとひら』
新潮社
ポール・ギャリコ著
矢川 澄子 訳
141ページ

壁を伝う 二つの 水の筋は
離れ離れになった
母と 父子
やがて 二つは一つになり
それは 大きな 流れになり
やがて 海になる

ちいさな 雪のひとひらを通して見る
壮大な おんなの一生

文字から見えてくる絵が 美しい。

15:『猫語の教科書』

猫語の教科書 猫語の教科書
スザンヌ サース、ポール ギャリコ 他 (1998/12)
筑摩書房

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『猫語の教科書』
ちくま文庫
ポール・ギャリコ 著 灰島かり訳
203ページ

ある日編集者のもとへ、不思議な原稿が届けられた。なんとそれは猫の書いた、猫のための『人間の家を乗っ取って、きちんと人間をしつける方法論』だった。
計算尽くされた愛らしさで、主人をメロメロにして思い通りにする方法。
猫のあまりの賢さに驚く。
この教科書に書いてある技を身につければ、いくら猫より愚かな人間でも、互いに楽しく平和に過ごせるのではないだろうか。
さらには、どんな女性も、『男をキチンとしつけて、思いのままに』動かせそうだ。
猫のような女性になれたら、どんなにいいだろう。
そうすれば、彼の言動一つに心振り回されたりしないのに。

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