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22:『やさしさの精神病理』

やさしさの精神病理 やさしさの精神病理
大平 健 (1995/09)
岩波書店

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『やさしさの精神病理』
岩波書店
大平 健 著
240ページ

「やさしさ」って何だろう。

自分の持っていた「やさしさ」と、他人の持っている「やさしさ」の違いに悩み、精神科を訪れた<患者>達の症例を通し、「現代のやさしさ」と「従来のやさしさ」の違い、「やさしさ」とは、について掘り下げていく。

この本に答えは無い。しかし、読み進めるにつれて、様々な「やさしさ」が存在し、どの「やさしさ」も本人たちにとっては正しいのだという事がわかる。
他人を自分とは違う人と認める所に、ひとつの答えがあるように思えた。

「やさしさ」とは、時代により内容は異なっても、人付き合いに必要な潤滑油であることには変わらない。だからと言って、傷つく事、傷つける事を恐れて何もしない「やさしさ」は本当の「優しさ」だろうか。冒頭に出てくる『やさしくするには残酷でいなくては』というハムレットの台詞が示すように、時に共に傷を負うような「やさしさ」も、必要なのだろう。

人づきあいに躓いた時、読み返したい本。

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