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ツルゲーネフ Archive
09:『はつ恋』
- 2006-03-08 (Wed)
- ツルゲーネフ
![]() | はつ恋 神西 清、ツルゲーネフ 他 (2000) 新潮社 この商品の詳細を見る |
『はつ恋』
新潮文庫
ツルゲーネフ 神西 清訳
137ページ
16歳の大人しい少年ウラジミールは、公爵令嬢のジナイーダに恋をする。地位ある男たちを弄び、女王のように振る舞うジナイーダ。美しい彼女を目の前にすると、何も出来なくなってしまう、純粋なウラジミール。
普段は残酷なほど冷たく強いジナイーダの目に、ある日憂いを帯びた光を見付け、彼女が恋していることに気付く。
彼女が恋していたのはウラジミールの父だった・・・。
青春や初恋とは、影があって、無邪気で、夢のように現実味が無く、美しく、悲しい。
『自分を犠牲にすることを、快く感じる人もあるのだ。』
それは、ジナイーダに対する取り巻きの男たちの事であり、ジナイーダに対するウラジミールの事であり、そして悲しいことに、父に対するジナイーダの事でもあった。
どうやらこれは、ツルゲーネフの生まれ育った環境も相当影響しているらしい。
姿を見つけると、鼓動が高鳴って、
顔を見つめると、息ができなくって、
声をかけられると、支え無くては立てぬほど、
手が肩に乗せられれば、もう、相手の意のまま、
唇が頬に触れれば、その感触はいつまでも消えず、眠れない。
それら、全ての感覚を、美しい心理描写と共に味わえる作品。
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